科学技術論文の書き方
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査読とは

査読 (review) とは,peer review (同業者が審査する) に基づいて,その論文の内容と質を保証するシステムである. その論文の内容に応じて,編集委員会 (担当編集委員) が判断して, よく理解しうるであろう査読者 (reviewer, referee, jury) が何名か割り当てられる.

査読のプロセス

査読者は内容を吟味し,次のような三種類の裁定を下す.
  • 採録 (accept): そのまま論文として公表するのに相応しいと判断.
  • 条件付採録 (conditional): 内容の大要は論文として公表するのに価するが, やや疑問があり,軽微な問い合わせ,軽微な修正により採録のレベルに達すると思われると判断.
    ただし,名称から誤解されやすいがこれは決して「採録」ではない.
  • 棄却/返戻 (reject): 多少の修正では論文として公表できるレベルに達しそうにないと判断.

条件付採録の際には,著者は修正稿を作成して再投稿する. 修正稿に対しては採録/棄却の裁定がされる. これが2ステージ査読であり,条件付き採録が無く, 初めから採録/棄却の二者択一裁定をする形態が1ステージ査読である.

編集委員会は著者名を伏せて査読者に査読を依頼するが, 逆に査読者名も著者には知らされない (double blind review). しかし,著者名付のままで査読を行う論文もある (single blind review). 以下は多くの会議/論文誌での査読方式である.

  • 原著論文 original paper, Journal paper
    2ステージ,2 reviewers,double blind
  • レター論文 letter, short paper
    1/2ステージ,1-2 reviewer(s),double blind
  • 国際会議論文 conference paper
    1ステージ,2-3 reviewers,double Blind
この三者を合わせて査読論文 (refereed paper, reviewed paper, peer-reviewed paper)といい,狭義の論文である. また,原著論文のみを論文とする更に狭い狭義の定義も一部にある. Reviewer の数は,論文種類などによって異なり, 電子情報通信学会,情報処理学会などは2人,CGF (Computer Graphics Forum) などは6人(!!)と幅が有る.

裁定

Reviewer を統括する役として,編集委員 (Meta reviewer) が付くことが多い. 編集委員は reviewer の意見を参考にして編集委員会に上申,裁定を下す. 個々の査読者の判定を採録: ○,条件付き採録: △,不採録: ×と表現すると, 2人の査読者の判定が [○○] なら編集委員/編集委員会は○, [××] なら×,とすることが多い. しかし,たとえ [○○] でも×や△,[××] でも△ (○は殆どあり得ない) となることもある. [○△],[○×],[△×] ならば編集委員/編集委員会の意向が強く出るであろう. このように編集委員,編集委員会は強い判定権を持つ. 査読者,編集委員,編集委員会は読者の代表とも言うことができる. これらのことから,査読者,担当編集委員,編集委員会を「落とす」 すなわち面白いね (決して funny ではなく interesting) と思わせる論文を書くことが重要である.

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