科学技術論文の書き方
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論文の構成と章建て

タイトル

論文タイトル

「名は体を表す」という言葉通り,適切なタイトルにしよう. できるだけ具体的なタイトルが良い.

良くない例)

  • × X に関する研究 − 第 n 報 −
    n に何の意味があるのか.内容に関する情報量なし. 人文系・社会系の論文によく見られるが, 少なくとも自然科学論文には相応しくない. 「X に関する研究」の一部を論文にしているのだろうが, その主張点を明確にしたタイトルにすべきである.
    * X に関する研究 − 第 1 報 −
    * X に関する研究 − 第 2 報 −
      :
    * X に関する研究 − 第 n 報 −
    となっていては,どれがどんな内容か判らない.
  • × X に関する報告 − Y を中心として −
    副題も人文系.社会系に多く見られ,「第 n 報」よりは情報があるが, これも自然科学論文には相応しくない. 「X に関する報告」が複数あって,シリーズ化するからそうなるのだろうか. この例の場合,「Y における X の一検討」としても良いはずである. なぜわざわざ副題にするのか,合理的説明ができるのだろうか?

タイトルの禁句

科学における永遠の財産である学術論文において「新しい」という形容詞はどんな意味・意義を持つだろうか. その論文発表時点において内容にオリジナリティがあることは当たり前なのである. 「新しい方式」,「新しいアルゴリズム」など,「新しい」「新」は論文の表現手段としては禁句である. 自然科学論文は always new である必要がある. すなわち「新しい」ことは当たり前であるので使用禁止なのである.
  • × X のための新方式
  • × Y 問題に対する新解法
尤も,このことはタイトルに限らず論文本体でも原則として使用すべきではない.

タイトル末尾の検討

  • (◯/×) X に関する研究
    雑誌論文としては相応しくないが,学位論文としてはこれが良い. ただし,X が唯一無二でなくてはならない.
  • ◯ X に関する基礎的検討
    X の検討は唯一無二である必要はない.
  • ◯ X に関する一検討
    X の検討が唯一無二ではなく,あくまでもその中の一つであると明言している.
  • ◯ X に関する一考察
    X の考察が唯一無二ではなく,あくまでもその中の一つであると明言している.
  • × X について
     この場合の「について」には何ら有益な情報がない.   
    • 「X 法によるワクチン合成について」
    • 「X 法によるワクチン合成」
    どうだろう. 得られる情報に違いはあるだろうか? ここで述べた考え方は論文タイトルのみではなく,章節項のタイトルにも通じる.

章のタイトル

 章タイトルの字面そのものは,いろいろ考えられるが,特に緒言と結言の組み合わせについては統一性を持たせること.

  • 緒言 − 結言
  • 緒論 − 結論
  • 序論 − 結論
  • はじめに − まとめ,おわりに,むすび
    「まえがき」「あとがき」は不可.なぜか考えてみよう.

なお,学会論文以外の単行論文となる卒業論文・修士論文・博士論文では各章の中にさらに「はじめに-まとめ」を置くと良い. この場合は章タイトルとして「はじめに-まとめ」を使用することは二重になって読みにくい.

例)

  • 第2章 X の理論的考察
    • 2-1 はじめに
    • 2-2 X の背景
    • 2-3 前提と定義
    •  :
    • 2-n まとめ

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